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【10月】秋のブーケワークショップ

秋も深まり、初冠雪で雪化粧をした富士山
今回のワークショップは、山採りの枝や蔓を使った秋らしい色合いのブーケを作りました


使用した材料


・秋色水無月
・リンドウ
・ウドの種(紅葉)
・ケイトウ
・紅葉ベビーハンズ
・ガマズミ
・菊
・ユーカリ(ポポラス、ニッコリー)
・ローズヒップ


準備8割、組むのは2割。下準備の手順

用意した花材の下準備をします
(フローリックは花を育てるところから始まっているので、花材を店に運んでくる時点である意味8割かもしれない。)

ブーケを組み始めると、左手に花をずっと握った状態になるので
初めに不要な葉や、枝、花を取り除き茎を1本の棒のようにしておきます

お掃除の手順

①出来上がりの長さよりも長すぎるものはある程度枝をカット
→制作時に、身体に引っ掛けて、花弁がテーブル擦れて傷んでしまうのを防ぐため。(傷の入った花は商品価値がなくなってしまう…涙)

②茎の長さの1/3〜1/2ほどの葉、枝、花を落とします
→花瓶に入れた時に、水の中に葉があると水が腐りやすく花の痛みが早くなってしまうのを防ぐ。また、製作時に絡まるおを防ぐため。

③花材を種類ごとにまとめて整頓して並べておきます
→片手でスっと取れるようにするため。


花の声に耳を傾け、会話するように花を組む



ブーケ作りの基本の”き”である、「スパイラルテクニック」を使って束ねます
こちらについての詳しい解説は過去記事に記してあるので割愛します

今回は、何回かブーケ作りに挑戦したことがある方が多かったので
スパイラルテクニックを使って「自分の思った場所に花を留めること」が出来るようになった次のステップである「配置」について少し深掘りしたいと思います

配置で大事にしたいことはズバリ「花が自由で生き生きしてるようにみせること」だと思っています。
大先輩の言葉ですが、「花はそこに咲いているだけで綺麗なんだよ。生かすか殺すかはフローリストの腕次第」
ほんと花以外のどの素材でも言える事だと思います。

花の持つ特徴を一つの個体ごとによく観察します
色、テクスチャー(質感)、温度、重さ、自然界でどのように成長するか、どのような場所に居たのか、性格(陽気そう、隠キャなど。特に私は最後の性格の部分に大きく着目してるかも知れません)

これらの特徴は生育環境によって本当に様々なので、例えば「カーネーションはこう!」っていうのが無く、個体毎に観察が必要です

いかに想像力豊かに感じ取ることができるか。
それが「花の声を聞く」って私は表現してるのですが、、
ちょっとスピってますかね。
これまた、先輩の教えですが、森や林、街路樹でも良いから、とにかく「植物の成長に思いを馳せろ」と言われたことがありました
日々観察力を養うと確実に「花の声」聞こえてきますよ。


重い素材は地面のように。今回は「ケイトウ」
今日のケイトウはギュッと詰まったフリルとモコモコとした質感が可愛い。
苔のように感じたので、低い位置に配置。
そこに地を割るように生えてきたと想定してリンドウをニョキっと配置します

これだけで秋の風景が浮かんで来ませんか?

そんな調子で、中間の高さに菊やウドの実。
紅葉の枝や実物を高い位置に位置すると里山のようなイメージのブーケが完成しました。




まとめ

配置に関しては、とにかく観察。
花がどうしたいのか教えてくれると言ったら難しく捉えてしまうかも知れませんが
そういうことです
なのでここには「この素材の特徴はこれ!」と羅列しません。

花の声をどうキャッチするか。
たくさんの作り手が、それぞれ花と会話した結果が完成したブーケで
「よく話を聞く人だなー」と思ったり、「全く無視するタイプだなー」と十人十色だから面白い。
それぞれの個性の感性が形となって現れて、みんな違ってみんな良い。




最後まで読んで下さりありがとうございます。
これを読んで、植物や束ねられたブーケの見方が昨日よりもちょっと面白く感じてもらえたら嬉しいです!


予告

11月18,19,22,23日にクリスマスリースのワークショップを予定しています

地元富士山麓のコニファーとフローリック自慢のセレクトをした珍しい木の実を、山採れの蔓にあしらって作るクリスマスリース
ワイヤーを解けば、「土に還る」環境に配慮したリースでもあります

18日はご予約のみ。
19,22,23日は、ご予約優先の同日飛び込みも可能です
お時間など、詳しい情報は こちらの投稿 をご覧ください













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